校長室より地頭方小学校を日本一楽しい学校にするぞ
充電
娘は、小学生のころ、「だっこをして。」と言ったことがありました。コアラのようになった娘を長い時間だっこをしてあげると、娘は安心してそのまま膝の上で寝てしまいました。時には、朝までだっこしたこともありました。学校で何かあった日は、よく「だっこをして。」と言ってきました。だっこは、娘にとって、充電器のようなものでした。
中学生になったとき、もうだっこをせがむことなんてなくなりました。でも、中学二年生の時、一度だけありました。
わたしが、ペヤングソース焼きそばをすすっていると、その横に娘が座って、食べるのをじーっと見ていました。
「お父さん、ちょっとペヤングちょうだい。」と言ってきました。許可すると、わたしの膝の上にちょこんと座って、ペヤングを食べ始めたんです。
娘は、お年頃になっていて、わたしの膝の上に座るなんてことありえません。久しぶりでした。
娘との距離が徐々に離れていくことを感じていたわたしは、突然膝の上に乗ってきた娘に緊張しました。
娘は、わたしの膝の上で、わたしのペヤングのほとんどを食べてしまい、残ったペヤングは、かすみたいなキャベツだけでした。
「ちょっと、食べ過ぎなんだけど。お父さんの分がなくなったでしょ。ちゃんと残しておいてよ。」
娘に文句を言いました。娘は、
「あっ、忘れてた。」
と、わざとらしく言いました。知能犯です。そして、ぺろっと舌を出すと2階の自室に逃げていきました。
わたしには分かりました。娘は、ペヤングがどうしても食べたかったわけじゃないってこと。
中学校で何かあって、わたしの膝の充電がどうしても必要だったんです。
学校がスタートして、ゴールデンウイークが過ぎて、五月になって、ちょっとくたびれて。
そんな時ですから、子供たちを膝にのせて、充電してあげましょう。
のぼりがたくさんたつわけ
朝の一コマです。二年生の子からの質問です。
「校長先生、どうしてこんなにたくさん旗を立てるの。立てすぎじゃないの。」
旗とはのぼりのことです。
確かに、「うめ~饅頭」「うめっぴ」「150周年」と、たくさんののぼりが立ちすぎ。
車で通る人も、「なんだこれ。」って思っているでしょう。
「学校らしくないなぁ。」って思い人もいるでしょう。
派手好きな校長が、また派手なことをしているって、保護者の方も思っていませんか。
おそらく、先生たちは、そんなこと思っています。
わたしも意味なく、やっているのではなく、わたしなりの理由があります。
わくわくしてほしいのです。
登校してくる子供たちが、のぼりがたくさんある学校に近づいてくるとき、「今日はなにがあるのかな。」とわくわくしてほしいです。
もう一つは、興味を持ってほしいです。
地域の皆さんが、地頭方小学校に興味を持ってほしい。その入り口となるのがのぼりです。
わくわくしてほしい。興味を持ってほしい。
その二つがのぼりの理由だよって、二年生の子に伝えたら、ほめられました。
「ナイスだねぇ。」って。