牧之原市立地頭方小学校

〒421-0533
静岡県牧之原市地頭方981
TEL 0548-58-0003

校長室より地頭方小学校を日本一楽しい学校にするぞ

校長先生の初恋物語 第20話

とっくんVS足長君 決着の時

とっくんVS足長君 決着の時

紙の辞書の良さとは

わが校の教務主任が、「紙の辞書の良さは何か。」という問いを先生たちに投げかけてくれました。
投げられたボールは返さないと、キャッチボールになりませんから、わたしは考えました。
「紙の辞書の良さは何だろう…。」
「うーーーん。」
結構悩みます。
図書室にある子供用の国語辞典を持ってきて、校長室でぺらぺら見ました。
教務主任に返すボールを探すためです。
その時目に留まったのが、「れんあい」という言葉です。その意味は、次のようにありました。
「男女が互いに愛し合うこと。男女の間の愛情。」
おやっ。ちょっと変だなと思い、その辞書の年代を調べると、2014年に完成した辞書でした。10年前の辞書です。
すぐに違う辞書をひらきました。2023年にできた最新の辞書です。「れんあい」を調べました。
「たがいに好きになって相手を恋しく思うこと」とありました。「れんあい」の意味が10年前と変わっていました。
同性同士で愛し合うことも普通のことと思ってもらえるようになったのは、このごろですからね。
この「れんあい」の意味の違いこそが、辞書の良さだと感じました。
辞書とは、その時の世の中の通常の考え方が記録されているもの。
デジタルではなく、紙だから、意味が変わったとしても変更できませんし、2014年の辞書はその時のまま。2024年の辞書はまさに今。
紙の辞書はその時代を知ることができる歴史書のような感じがします。
それが、紙の辞書の良さなのかな。教務主任には、そんなボールを返します。

校長先生の初恋物語 第19話

これが本当の足長君だったのか

これが本当の足長君だったのか

校長先生の初恋物語 第18話

とっくんの奇跡

とっくんの奇跡

充電

娘は、小学生のころ、「だっこをして。」と言ったことがありました。コアラのようになった娘を長い時間だっこをしてあげると、娘は安心してそのまま膝の上で寝てしまいました。時には、朝までだっこしたこともありました。学校で何かあった日は、よく「だっこをして。」と言ってきました。だっこは、娘にとって、充電器のようなものでした。

 中学生になったとき、もうだっこをせがむことなんてなくなりました。でも、中学二年生の時、一度だけありました。
わたしが、ペヤングソース焼きそばをすすっていると、その横に娘が座って、食べるのをじーっと見ていました。
「お父さん、ちょっとペヤングちょうだい。」と言ってきました。許可すると、わたしの膝の上にちょこんと座って、ペヤングを食べ始めたんです。
娘は、お年頃になっていて、わたしの膝の上に座るなんてことありえません。久しぶりでした。
娘との距離が徐々に離れていくことを感じていたわたしは、突然膝の上に乗ってきた娘に緊張しました。

 娘は、わたしの膝の上で、わたしのペヤングのほとんどを食べてしまい、残ったペヤングは、かすみたいなキャベツだけでした。
「ちょっと、食べ過ぎなんだけど。お父さんの分がなくなったでしょ。ちゃんと残しておいてよ。」
娘に文句を言いました。娘は、
「あっ、忘れてた。」
と、わざとらしく言いました。知能犯です。そして、ぺろっと舌を出すと2階の自室に逃げていきました。

わたしには分かりました。娘は、ペヤングがどうしても食べたかったわけじゃないってこと。
中学校で何かあって、わたしの膝の充電がどうしても必要だったんです。

学校がスタートして、ゴールデンウイークが過ぎて、五月になって、ちょっとくたびれて。
そんな時ですから、子供たちを膝にのせて、充電してあげましょう。

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