校長室より地頭方小学校を日本一楽しい学校にするぞ
話す力4
学校は、「主体的・対話的で深い学び」が新しい授業のキャッチフレーズのようなものになっていて、先生がしゃべり続ける授業は減り、子供同士が対話しながら授業を進めていくスタイルが定着してきました。ところが、そんな時に、歴史の教科書にも必ず載るであろう、とんでもないことが世界で起こってしまいます。それがコロナです。コロナによって、学校は目指したい授業を目指せなくなっていきます。対話的な学びをしたいのに、子供たちが自分の考えを友達と交流させながら高みをめざしていきたいのに、マスクを着用し、近くの人との距離を広げることが求められ、会話は制限され、給食は黙食となり、話すことを禁止されていくのです。どうやって対話を中心とした授業ができるのか、先生たちは悩みます。そんな時に登場したのが、一人一台の端末機器です。国はのんびり構えていたICT機器の導入を速めて、全国の子供たちに一台ずつ端末機器を配り、学校には、その端末機器を使いコロナを乗り切るという方向を示しました。端末機器の中で、しゃべらないで対話をするなんていうチャット機能を使った授業をする学校も登場しました。誰もしゃべらず、画面の中で意見交流するという無言の授業を見ていると、「それで本当にいいのか。」と思ってしまいます。そんなですから、子供たちは話すこと自体に臆病になっていくのです。今の子供たちは、みんなコロナの被害者です。話すことに臆病になるという後遺症に苦しむ子供たちです。
子供たちの声を取り戻したい。もっと自由に伸び伸びと自分の考えを口にできる授業をしたい。それが、地頭方小学校のめざす対話の授業です。
話す力3
話すについてわたしの経験を話すとしたら、赤面するほどの失敗だらけです。たくさんの面接を経験してきました。うまく話せた面接なんて、記憶にありません。友達との会話の中で、そんなつもりはないのに、話す言葉を間違えて傷つけてしまったことがあります。話し方の何がいけなかったのか分かりませんが、怒らせてしまったこともあります。感情的に話したことで、子供を泣かせてしまったということも先生らしくないですが若い時には何度もあります。好きな人にプロポーズする時も、緊張しすぎて何言ってんだか自分でもわからなかったです。よく付き合ってくれたなぁ。大人になって、話す場面での失敗はたくさんあります。
その失敗を、子供のうちにたくさん経験させてあげたらいいのではないか。そう思います。学校とは、子供が失敗する場所です。だから、今のうちに話す機会をたくさん与えて、そして話す失敗もよしとしていく。そのためには、失敗が許される学校でなければいけません。さいわいなことに、地頭方小学校は、失敗をしてもいいがモットーです。それに、子供たちはみんな優しい。発表が苦手な子に対しても、みんなで支え励ますことができる子供たちです。失敗しやすい学校です。だから、対話。対話で授業を創りながら、たくさん話しながら、たくさん失敗しながら、たくさん支え合いながら、みんなの話す力をちゃんと伸ばていきますからね。
話す力2
四年生の教室で、太田先生が話し方を指導しているのをよく見ます。話したいことがあったら立つ。でも、そんな人が複数いたら譲り合う。その発表の仕方をしていったら、きっと友達を思いやる心が育っていくことでしょう。こんな指導は、難しい言葉ですが「発達支持的生徒指導」の1つです。大事な学び方です。
見ていると、まだまだ話すことが得意な子供たちが中心です。おとなしめの子供たちが立ち上がるのは勇気がいりますから、それは高いハードルです。しかし、性格が穏やかでおとなしい子でも、人生のどこかで話をしないといけない場面はありますから、これからそのような子供たちに太田先生はアプローチをしていくのでしょう。無理やり話させるのではなく、話したくなるしかけをあれこれ考えてくれるのでしょう。
話す力
保護者の皆様は、社会に出てから思いませんでしたか?
社会に出ると、「話す力」って大事なんだなぁと。わたしはそのことを痛感し続けながら今に至っています。
もちろん、わたしの仕事が話す仕事ですからそう思うのかもしれません
ですが、どんな仕事でも話す力は必要とされるんじゃないですか。
子供たちの話す力、しっかり育てていきたいと思います。思いますが、これがなかなか難しい。
話すことが苦手な子はたくさんいます。恥ずかしがり屋さんもいるし、話す言葉が浮かんでこない子もいるし、大きな声で話すことが苦手な子だっています。話せる子になるためには、たくさんハードルがあります。
先生の中には、話せる子にするために、追いつめて無理やり話させる人もいます。もちろん、地頭方小学校にはそのような先生はいませんが。無理やり話させるのは逆効果で、トラウマになって話すことがもっと嫌いになる人はたくさんいます。
どうすれば、話せる子になっていくのか…。
先生たちはそれをみんな考えて、悩んでいます。