牧之原市立地頭方小学校

〒421-0533
静岡県牧之原市地頭方981
TEL 0548-58-0003

校長室より地頭方小学校を日本一楽しい学校にするぞ

第52話 桜の花びらの隙間から

桜の花びらの隙間から

別れの言葉に挑戦する六年生

わたしが、最後に担任をしたそのクラスは苦しんでいました。一人一人はとってもいい子なのに、歯車がかみ合ってなくて、なんだかすっきりしない、居心地の悪い、そんなクラスでした。学校を見捨てた子がいました。いじめられている子がいました。いじめる子もいました。見て見ぬふりする子もいました。本当にバラバラでした。
何とかしたいと思いました。私と一緒で、何とかしたいと思っている子もいました。そんな子と考えて、いろんなことをしました。クラスみんなの交換ノート。本音で語り合う時間。ソーランへの挑戦。一番は授業です。助け合いながら学んでいく「学び合い」をして、授業をしながらみんながつながっていくことをしました。
途中、何度もぶつかり合いがありました。ソーランの練習について、男子と女子で大喧嘩になったこともありました。みんなで情けなくて、泣いたこともありました。みんなで後悔して泣いたこと、みんなで喜び合って泣いたこと、とにかく泣いてばかりの一年間でした。でも、少しずつ、少しずつ、みんなの心が同じ方向にそろっていき、教室が居心地のいい場所になっていきました。
学校を見捨てた子の一人は、もう一度学校を信じてみようと思ってくれました。もう一人は、どうしても信じられず、戻ってきてくれませんでした。それでも、修学旅行には来てくれて、その時の全体写真は、全員が揃いました。
卒業式は、子供たちと相談して、誰もやったことがない卒業式を考えました。それは、「別れの言葉」です。普通はシナリオを先生が考えますが、それをやめて、事前に何を言うのか原稿を創るのをやめて、子供たちが卒業式の日、その日に思っていることをみんなに伝えるという挑戦をしました。すべての先生は心配して反対しましたし、わたしだってそんなことしたことなくて心配でしたが、うまくいかなくてもいい、この一年間で子供たち一人一人が何を考え最後にどんな気持ちで卒業していくのか知りたいという気持ちが強かったです。
子供たちは、絞り出すように、一人一人が語りました
「ぼくは、今は情けないと思っていますが、友達のことをばかにしてしまったことがあります。そのことが原因なのか、その友達は学校に来ることが嫌になってしまって、そのことがぼくはつらかったです。○○君、本当にごめんなさい。ぼくは、中学生になったら、絶対に人をばかにはしません。」
「お母さん、わたしを育ててくれてありがとう。お父さんがいなくなってからも、家のことだけじゃなくて、仕事も頑張って、ずっと働いていました。わたしは中学生になったら、もう少しお母さんお手伝いをしますね。」
「いつのころからか、ぼくは、みんなから仲間外れになりました。ぜんぜん理由が分からなかったです。でも、六年生になって、仲間外れがなくなって、みんなが話しかけてくれるようになりました。一番うれしかったのは、帰り道です。いつも一人で帰っていたけど、一緒に帰ってくれる人ができて、楽しかったです。みんな、ありがとう。」
「先生、担任になってくれてありがとう。きびしかったけど、ぼくたちのことを考えての厳しさだってことは分かっています。ダメなことはダメだと言ってくれて、ぼくはだだめなところに気付くことができました。先生、安心してください。ぼくたちは、中学に行ってもなかよくがんばります。」
「わたしは、みんなと違う中学校に行くことを決めました。自分の夢があって、そのためには、違う中学校で頑張らないとと思ったからです。いままでありがとう。友達になってくれてありがとう。」
「五年生の皆さん。わたしたちはあまり尊敬されるようなリーダーではありませんでした。でも、最後の一年間は、わたしたちなりに、やれることはやりました。これからの学校をよろしくお願いします。日本一の学校になるよう、リーダーとしてがんばってください。」
もう、涙でいっぱいの言葉でした。
今年、六年生がこれに挑戦することを決めました。シナリオを捨て、自分の頭で考え、自分の心で感じていることを外に出す別れの言葉です。子供一人一人が、最後に何を語り卒業していくのか、わたしは楽しみでなりません。
六年生の皆さん、最後まで失敗なんて気にせず、挑戦をして卒業していきなさい。

教育課程

教育課程とは、言うなれば「学校のすべて」みたいなものです。どんなことをして子供たちを育てていくか、先生たちみんなで知恵を出し合い考えたものです。
わたしは、その教育課程を考える時間を、子供たちに見せたいくらいだと思っています。先生たちが、子供たちのことを真剣に考え、すべての子供たちを幸せにしたいと思っている熱のようなものを感じられると思うからです。先生というのは、本当に子供たちのことが大切で、子供たちが幸せに生きていける力をちゃんとつけてあげたくて、みんな真剣なんです。

地頭方小学校の先生は、軸足が子供の幸せと成長であり、そこについては誰一人ぶれていませんでしたよ。

第51話 ジャイアンが悪くない理由

ジャイアンが悪くない理由

幸せな光景

寒さが厳しい日でも、昼休みには学校の校庭が子供たちの元気な笑顔でいっぱいになります。サッカーやドッジボール、鉄棒、ブランコ、鬼ごっこ、ジャングルジム、そしてリズム縄跳びなど、多彩な遊びの中で時間を過ごしています。特に子供たちにとってのヒーロー、太田先生、一瀬先生、原口先生の底なしの体力トリオも一緒にフィールドを駆け回り、そのパワフルな姿は子供たちを一層元気づけています。先生たちと一緒に遊ぶことで子供たちはより一層のびのびと活動し、喜びを感じています。心温まるこの光景を、地頭方小学校の大切な瞬間として皆様にお伝えできたらいいです。

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